■パワー半導体のパッケージ最前線
パワー半導体は常に、放熱の改善とノイズ対策がセットになります。そのため多くのメーカでは、パッケージの工夫と改善をしています。
例えば、トヨタのプリウス4thでは、両面放熱型のモジュールを新たに開発しました。モジュール間に水冷を通す工夫をすることで、高い放熱性能を有しています。
しかし一方で、ドレインやゲートの配線は非常に長くなります。「比較的立上り速度の速いパワー半導体」※の駆動には課題が見えてきます。
※SiC MOSFET、GaN HEMT、Cool MOSFETなど
■パワー半導体の埋込基板の課題と可能性
そのような背景を踏まえて、近年非常に注目度が上がってきているのが埋込基板です。パワー半導体を基板内に埋め込んだ、パッケージの一種です。埋込基板によって、高放熱とノイズ耐性の両方を満足することが可能です。
そのため、近年では車載向けの採用が始まってゆくとされています。
一方で、クラックなどの品質課題を改善することが急務とされております。
量産の弊害は、このクラック問題と言われているほどです。
■当社での取り組みについて
Link T&B株式会社(以下、当社)では、パワー半導体の基板埋め込み技術の将来的な活用と、パッケージ概念の変化を鑑みて、2019年より取組みを開始しております。
※当社 代表取締役 岩城聡明は、2017年より着目し、調査・研究・開発に取り組んでいます。
今後も、新しいパッケージ分野の1つとして、量産に耐えうる品質を担保できる開発を進めて参ります。