ブログ

Blog

ノルウェーのEV普及に学ぶ―新車販売比率と寒冷地の充電環境

更新:2026年10月12日

ノルウェーEV事例

ノルウェーのEV普及には、車両の税制、家庭や集合住宅の充電、長距離移動を支える設備が関わっています。新車販売比率と保有車全体の比率を分け、寒冷地で必要になる電池温調や充電計画も合わせて見る必要があります。

この記事の内容
  1. 日本への導入で比較したい条件
  2. 2025年の新車販売では、BEVが95.9%
  3. 購入を後押しする制度と、毎日充電できる場所
  4. 寒さへの対応は、車種と使い方で変わる
  5. 日本で導入するときは、冬の一日から計画する
  6. EV充電の導入・運用の相談

日本への導入で比較したい条件

項目確認すること判断に使うもの
普及率新車登録と保有車全体同じ年・車種区分で比較
駐車自宅・集合住宅・勤務先日常的に充電できる場所
冬の利用距離・気温・充電間隔車種別の実測と予熱の機能

2025年の新車販売では、BEVが95.9%

ノルウェー道路交通情報評議会(OFV)によると、2025年の新車乗用車販売に占めるバッテリー式電気自動車(BEV)の割合は95.9%でした。これは新しく売れた乗用車の割合であり、道路を走るすべての車がEVになったという意味ではありません。2026年1〜9月の新規登録でも、乗用車115,196台のうちBEVは112,825台、97.9%を占めています。

新車の販売構成を見ると、寒い国でもEVが日常の選択肢になっていることが分かります。ただし、販売比率だけから「寒さの問題が解消した」と結論づけることはできません。購入時の負担、充電できる場所、走行距離、冬の準備を一緒に見る必要があります。OFV・2025年実績/2026年9月発表

購入を後押しする制度と、毎日充電できる場所

ノルウェーでは、税負担の軽減などによってEVを選びやすくする政策が長く続いてきました。優遇措置は普及の進展に合わせて変更されるため、過去の免税条件を現在の条件として使うことはできません。OFVも2025年末の販売増について、2026年の付加価値税の変更を前に購入が集中した影響を挙げています。

日本で参考にしたいのは、車両への支援と、駐車中に充電できる環境を合わせて考えることです。帰宅後や帰庫後に接続できれば、走行中に充電場所へ立ち寄る回数を減らせます。一方、自宅で充電できない人や長距離を走る人には、公共充電器の場所、混雑、稼働状況、料金が重要になります。

充電器の数を国同士で比べるときも、「拠点数」「充電口数」「同時に使える台数」を揃える必要があります。人口当たりの台数だけでは、地方の走行ルートや集合住宅での使いやすさまでは分かりません。

寒さへの対応は、車種と使い方で変わる

低温では電池の出力や充電の受け入れが制限されることがあり、暖房にも電力を使います。ノルウェー自動車連盟NAFの2026年冬季試験は、氷点下15〜25℃、一部では氷点下32℃という条件で行われました。メーカーの試験値だけでなく、こうした実走行試験の条件と車種別結果を確認することが冬の計画に役立ちます。NAF・冬季試験

出発前に車内を暖める機能と、急速充電前に電池温度を整える機能は別です。車種によって、予約時刻、充電器への接続、ナビの目的地設定など作動条件が異なります。ヒートポンプも一つの選択材料ですが、装備の有無だけで冬の使いやすさを決めず、必要な距離を走って帰れるか、途中で充電するなら何分かかるかを確かめます。

日本で導入するときは、冬の一日から計画する

社用車なら、最も遠い訪問先、暖房を使う時間、帰庫時刻、翌朝の出発時刻を並べます。カタログの航続距離に一律の係数を掛けるだけでなく、候補車を使った冬季の走行記録で余裕を確かめると、充電器の過大な増設を避けやすくなります。

駐車場に既存のコンセントがあっても、長時間のEV充電に適した回路とは限りません。配線、接地、保護装置、契約電力を確認し、車両と設備の取扱説明に合う使い方を選びます。満充電での長時間保管についても、電池の種類とメーカーの推奨に従います。

LinkT&Bでは、車両の運行条件に合わせた充電設備と運用の検討を支援しています。

EV充電の導入・運用の相談

車両の使い方と駐車時間に合わせて、充電設備や認証・管理システムを検討します。対象車両と現在の設備についてお聞かせください。

LinkT&Bへ問い合わせる 支援内容を見る

← ブログ一覧に戻る