社用EVの充電では、ドライバーの操作だけでなく、利用記録や費用の管理にも手間がかかります。OneChargeKeyは、充電ケーブルにつないだ車を識別します。管理システムとの連携によって、毎回の操作や記録の転記を減らし、日々の充電管理を楽にする仕組みです。
この記事の内容
社用EVを増やすと、充電の管理にはどんな手間がかかるか
配送や営業でEVを使うなら、帰社後にケーブルをつなぎ、翌日の出発に備えたい。ドライバーには使いやすく、管理担当者には利用状況が分かる充電設備にしたいところです。
例えば、充電のたびにドライバーがカードをかざしたり、アプリを操作したり、車両番号を利用簿に記入したりする運用を考えてみましょう。管理担当者がその記録を確認し、月末に車ごとの充電費用を集計するなら、車の台数や利用回数が増えるほど、双方の作業も増えます。
「どの車が、どこで、どれだけ充電したか」を設備側で記録できれば、ドライバーの記入と、管理担当者の照合・転記を減らせます。充電器を使う人と管理する人の両方にとって、この手間を減らすことがOneChargeKeyの導入を考える出発点です。
OneChargeKeyで、毎回の操作と充電記録の手入力を減らす
LinkT&Bが開発を進めるOneChargeKeyは、充電ケーブルにつないだ車を識別します。識別した結果を充電器の制御と連携させ、あらかじめ登録した車に充電を許可することで、毎回のカードやアプリの操作を減らせます。
さらに、管理システムが車の識別結果と、充電した場所・日時・充電量を記録すれば、担当者が車両番号を手入力したり、利用簿から表計算ソフトへ転記したりする作業を減らせます。
登録した車をOneChargeKeyが識別し、連携した充電器が充電を開始します。毎回の認証操作や利用簿への記入を減らせます。
管理システムに車ごとの充電場所・日時・充電量を残し、その記録を費用の集計にも使えます。
車の識別はOneChargeKeyが行い、充電の記録や費用集計は管理システムとの連携で行います。LinkT&Bが現在の設備と業務を確認し、どの操作や転記を減らしたいかに合わせて導入方法を設計します。
他営業所や協力会社の車の充電費用も、車ごとに分けて管理する
例えば、A営業所の社用車が、訪問先のB営業所で充電するとします。電力会社への支払いはB営業所が行いますが、使ったのはA営業所の車です。営業所ごとに収支を管理する会社なら、この充電費用をA営業所の経費に振り替えたい場合があります。
車と所属営業所をあらかじめ登録しておけば、OneChargeKeyの識別結果を使い、管理システムが「A営業所の車がB営業所で充電した」と記録できます。充電量と単価を使って、車の所属営業所が負担する費用を集計する流れです。
車を識別A営業所の社用車を
B営業所の充電器に接続
充電量を記録A営業所の車が
B営業所で20kWh充電
所属営業所別に集計B営業所での利用分を
A営業所へ社内請求
A営業所の負担:600円
図の例では、A営業所の車がB営業所で20kWh充電し、社内単価を仮に30円/kWhとすると、充電費用は600円です。車の所属営業所が記録に含まれるため、経理担当者が利用簿を一件ずつ読み、所属営業所を調べ直す手間を減らせます。
電気料金が拠点ごとに違う場合は、充電した営業所の単価を使う方法があります。全社共通の社内単価を使うこともできます。会計システムとも連携すれば、会社のルールに沿って集計した明細を、経費振替用のデータとして渡せます。
協力会社やフランチャイズの加盟店の車が利用する場合も、車と請求先をひも付ければ、会社別の明細作成に使えます。誰の車かを毎回調べる作業から、まとまった記録を確認する業務へ変えていくための使い方です。
社用車・従業員・来客で、費用の扱いを分けたい場合
同じ充電器でも、社用車は営業所の経費、従業員の車は会社負担か本人精算、来客や協力会社の車は無料利用か請求、と扱いが分かれます。管理システムに車の所属や利用者区分を登録しておけば、利用のたびに担当者が判断し、別々の帳票へ転記する作業を減らせます。
下の表は、会社が決めた費用負担のルールに沿って、車両識別と記録・集計・請求を連携させる例です。
| 充電する車 | 充電記録の集計・費用処理の例 | 減らせる手作業 |
|---|---|---|
| 自拠点の社用車 | 所属部門の車両経費として集計 | 利用簿から車両ごとの充電量を調べる |
| 他拠点の社用車 | 車の所属営業所への経費振替用に集計 | 所属営業所の確認と振替額の計算 |
| 協力会社の車 | 会社別・契約別の請求明細を作成 | 車両と請求先の照合、請求明細への転記 |
| 来客の車 | 無料・有料の利用を分け、有料分の記録を決済システムへ渡す | 受付での利用確認や料金計算 |
| 従業員の自家用車 | 会社負担(福利厚生としての利用など)と本人精算を分けて集計 | 社用車との区分け、個人別の精算額の計算 |
会社で決めた費用負担のルールをシステムに登録しておけば、担当者ごとの判断や手元の表計算ファイルに頼る部分を減らせます。請求・決済まで連携する場合は、契約や料金の扱い、請求に使う計量方法に合わせて設計します。
従業員にも充電器を使ってもらいながら、業務で使う社用車を優先して充電したい場合もあるでしょう。車を識別し、社用車か従業員の自家用車かを管理システムで判別できれば、充電する時間帯や優先順位を決める制御との連携も検討できます。必要な社用車の充電を確保しつつ、従業員にも設備を使ってもらうための方法です。
来客の受付手続きも、毎回繰り返さずに済むようにする
例えば、来客が充電のたびに受付へ行き、車両番号を台帳に書き、料金を支払ってから充電器へ戻る場合を考えてみましょう。定期的に訪れる協力会社の車でも同じ手続きが必要なら、来客と受付の双方に負担がかかります。
OneChargeKeyを利用許可や決済の仕組みと連携させ、利用条件・支払方法を事前に登録すれば、次回からは車の識別結果を使って充電を開始する運用を設計できます。充電記録を請求先にもひも付けることで、毎回同じ登録や受付手続きを繰り返す手間を減らせます。
今あるEV・充電器から、OneChargeKeyの導入を検討する
すでにEVや充電器を使っているなら、今の設備を生かせるかが気になるところです。LinkT&Bでは、車と充電器の組み合わせ、現在の利用方法、管理システムを確認し、OneChargeKeyを追加する方法をご提案します。
まずは、ドライバーの認証操作を減らしたいのか、充電記録をまとめたいのか、請求や会計まで連携したいのかをお聞かせください。必要な機器やシステム連携を整理し、一つの営業所から始める方法も含めて検討できます。
Plug & Charge対応車が増えても、充電記録をまとめて管理する
今後、Plug & Chargeに対応した車や充電器が増えても、すべての設備を一度に入れ替えるとは限りません。対応車と今ある車を併用しながら、利用記録を同じ形式で確認できると管理しやすくなります。
ISO 15118のPlug & Chargeは、車と充電器が通信し、電子証明書で充電サービスの契約を認証する仕組みです。利用には、車と充電器の対応に加え、認証基盤などの準備が必要になります。[1]
例えば、対応した車と充電器ではPlug & Chargeの認証結果を使い、既存設備ではOneChargeKeyで車を識別します。両方の充電記録を共通の管理システムに集めれば、経理担当者は識別方式の違いを意識せず、車の所属営業所ごとの費用を確認できます。
この併用には、対象の車・充電器での動作確認と、管理システムとの連携開発が必要です。LinkT&Bが設備ごとの対応を確認し、現在の車で導入する範囲と、買い替えに合わせて追加する機能をご提案します。
OneChargeKeyを、LinkT&B R&Dセンターで体験できます
「ドライバーの操作を減らしたい」「充電記録を手作業で集めるのをやめたい」「他の営業所や協力会社が使った分を分けたい」。日々の業務で減らしたい手間をお聞かせください。これからEVを導入する方も、すでに運用している方も、現在の設備と業務に合う方法をご相談いただけます。
OneChargeKeyは、LinkT&B R&Dセンターで体験していただけます。実際の車両識別をご覧になりながら、日々の充電に取り入れる方法をご相談ください。
出典・参考資料
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